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MEDICAL INFORMATION

花粉症


スギなどの花粉(抗原)が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。

花粉症とは

外部から入ってくる細菌やウイルスに対して、人間の体内では白血球やリンパ球が異物として撃退する防御メカニズムがあります。

花粉症は、スギなどの花粉(抗原)が原因となって起こるアレルギー疾患の一つです。原因に対して体内の防御メカニズムが過剰に反応し、鼻水や鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみとなって現れる疾患のことをいいます。


流行しやすい時期

花粉やダニなどは1年を通して飛散していますが、特に、スギ花粉が舞う2月中旬~4月初旬が花粉症を発症する人が極めて多い時期です。日本では、スギのほかにもヒノキ、イネ、ブタクサ、ヨモギなど約50種類の植物が花粉症を引き起こすとされています。近年、スギ・ヒノキ花粉症の増加によって、我が国では49.2%の人がアレルギー性鼻炎に罹患しています。とくに、小児における低年齢化と重症化が問題になっています。

症状

  • 鼻水(サラサラした水様性鼻水)
  • 鼻づまり
  • くしゃみ
  • 目のかゆみ、充血、目やに
  • のどのかゆみ
  • 思考力の低下
  • 頭痛

上記のような症状が、春頃によくみられる場合は花粉症の可能性があります。

花粉症の原因

  • 花粉症は植物の花粉が原因となるアレルギーで、日本で多いのはスギ花粉やヒノキ花粉です。

    体内に入る花粉が一定量を超えると、炎症を起こすヒスタミンやロイコトリエンやプロスタグランジンなど、ケミカルメディエーターという物質が作られます。これらが原因で花粉症の症状が引き起こされます。 花粉が最初に触れる鼻やのど、目の症状が一般的ですが、体質によって偏りが出る場合があります。 30代以降で花粉症になる人もいれば、大人になって症状が落ち着く人もいらっしゃいます。

花粉症が発症するきっかけ

  • 発症のきっかけは遺伝的要因が半分と環境要因が半分です。

    遺伝的要因:家族にアレルギー体質がいれば花粉症の確率は高まります。 環境要因:花粉を浴びる量のことで多いほど発症しやすくなります。 子供の頃は花粉症だったけれど成人したら症状が落ち着いたという人もいますが、これは免疫機能が安定したためです。ただ治ったわけではないので30代、40代で再び発症することもあります。 また、妊娠・出産などでホルモンバランスが変わって花粉症が悪化もしくは軽減したり、高齢になって免疫の働きが鈍ると症状が軽くなったりと、体とともに変化することがあります。

花粉症の処方薬

■抗ヒスタミン薬

花粉が体に入ると、ヒスタミンという物質が原因でくしゃみや鼻水などの症状が出ます。抗ヒスタミン薬はこのヒスタミンの働きを抑えて、アレルギー症状をやわらげる飲み薬です。眠くなりにくいタイプの薬もあります。

■抗アレルギー薬

アレルギー症状を引き起こす物質が体の中で出てくるのを防ぐ働きがあります。症状が出る前から飲み始めると、花粉の季節をより快適に過ごすことができます。効果はおだやかで、長く使いやすい薬です。

■点眼薬(目薬)

花粉による目のかゆみ、充血、涙目などをおさえるための薬です。抗ヒスタミン成分やアレルギーをしずめる成分が含まれており、目に直接作用します。症状が強い場合は、ステロイドが入った点眼薬が処方されることもあります。

■点鼻薬(ステロイド点鼻薬)

鼻の中に直接スプレーする薬で、鼻の炎症をおさえることで、くしゃみ・鼻水・鼻づまりをまとめて改善します。毎日使い続けることで、花粉症の症状をしっかりコントロールすることができます。眠くなりにくく、日常生活に支障が出にくいのが特徴です。

花粉の飛散時期

花粉は時期による植物の飛散時期が違います

  • スギ花粉時期:1~5月
  • ヒノキ花粉時期:2~6月
  • シラカンバ花粉時期:4~6月
  • カモガヤ花粉時期:5~7月
  • イネ科植物時期:3~10月
  • キク科植物(ブタクサ属・ヨモギ属、クワ科)時期:8~10月

花粉が飛びやすい天気・時間帯

花粉は雨が降れば地面に落ち、飛散量が少なくなりますが、雨が上がると遠くから飛散する花粉に加え、地面の花粉も巻き上げられます。この際、飛散する花粉は倍増いたします。また、花粉の飛散は1日に2回のピークがあり、午前中から昼過ぎにかけて1回目のピークを迎え、午後、いったん落ち着き、夕方に2回目のピークを迎えると一般的にいわれています。

日常生活上の注意と対策

  • 花粉情報を確認する

    花粉飛散時期にはテレビ・ラジオのニュース、インターネット、スマホアプリなどで予測情報が確認できます。花粉の飛散が多い時期は窓を閉め、室内の空気をきれいに保ちます。室内の掃除をこまめに行うことも有効です。外出は可能な範囲で花粉の多い時間帯を避けたり、雨が降った後など、飛散の少ないタイミングを選びます。
  • 花粉を回避する服装にする

    花粉の接触を減らすため、外出時は、つばのある帽子、メガネやマスク、首はマフラーやスカーフで付着を防ぐことが有効です。また、上着は花粉が付着しにくいような表面がツルツルした生地にするのも良いです。
  • 花粉を家の中に入れない対策をとる

    花粉の飛散が多い時は、洗濯物は外に干さないことも大切です。家に入る時は衣服についた花粉を玄関前で払い落とし、すぐに着替えて洗顔やうがいなどで身体から花粉を取り除きます。人工涙液を点眼して花粉を洗い流すといった対策もあります。