大阪健康コラム
めまいの原因と予防法を知ろう
めまいの原因・予防するための対策などをご紹介します。

日々の生活のなかで、突然の「めまい」に戸惑った経験はありませんか?
原因がわからず、対処法に困っている方も多いかもしれません。
本記事ではめまいの種類や主な症状、考えられる原因、予防法について詳しく解説します。
めまいに悩んでいる方や繰り返す症状に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。
なお、めまいが長く続く場合や、他に気になる症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
めまいとは?その正体を知ろう
めまいとは、ふわふわ浮いているような感覚や、視界がぐるぐる回るような状態を指します。
人によっては、立ち上がった際にふらついて体のバランスが取れなくなることもあります。
めまいは、体を急に動かしたときや起床時などで起こりやすく、国民全体の約25%が少なくとも一度は経験するとされています。
急な体の動きや起床時などに起こりやすく、日本人の約4人に1人が一度は経験しているといわれています。
年齢に関係なく起こる症状ですが、とくに高齢者は転倒や骨折などのリスクが高いため、注意が必要です。
めまいの種類とそれぞれの症状
めまいは、大きく3つのタイプに分けられます。
- 回転性めまい:動いていないのに天井や周囲がぐるぐる回っているように感じる
- 浮動性めまい:体が浮いたような感覚でふわふわする
- 前失神性:目の前が暗くなったり、意識が遠のくように感じる
めまいの主な症状は以下のとおりです。
めまいの症状 | 内容 |
めまい症 | 睡眠不足や精神的なストレスなどで発症するとされる自律神経の不調。更年期障害の症状のひとつでもある。 |
メニエール病によるめまい | 男性の場合は働き盛りの年代、女性の場合はストレスの多い更年期の年代に多い。突発的な激しい回転性めまいの発作により、嘔吐や吐き気、耳の詰まった感覚などを伴う。 |
良性発作性頭位めまい | 加齢で平衡感覚を司る耳石が剥がれることで生じる。高齢者ほど起こりやすく、ベッドで寝返りを打ったり、腰をかがめたりしたときに引き起こされる。 |
メンタル疾患によるめまい | 不安や不眠、食欲異常や集中力低下などに加えて、めまいや耳鳴りが起こる。 |
前庭神経炎によるめまい | 内耳の前庭神経に炎症が起こることで生じる。風邪症状のあとからめまいがずっと続くことがある。 |
突発性難聴によるめまい | 突然、左右の耳のどちらかの聞こえが悪くなる。とくに働き盛りの40〜60歳代に多くみられ、めまいを伴う。 |
めまいを引き起こす原因
めまいの多くは、耳の奥にある三半規管や前庭(平衡感覚をつかさどる器官)の異常によって起こります。
「脳の異常では?」と不安に思う方もいますが、実際には内耳の障害が原因であるケースが多数です。
ただし、以下のような症状がある場合は、脳梗塞などの重大な疾患が疑われることもあるため注意が必要です。
- ろれつが回らない
- 激しい頭痛がある
- めまいが長時間続く
また、自律神経の乱れやホルモンバランスの変化(更年期など)、ストレス、熱中症などもめまいの引き金になります。
明らかな病気が見つからない場合は、生活習慣や食事の見直しが改善につながることもあります。
めまいに関連する病気とは

めまいに関連する病気はさまざまです。
検査の結果、当てはまるものがあれば専門の医師に相談のうえ、速やかに治療しましょう。
めまいに関連する疾患 | 内容 |
メニエール病 | ストレスや疲れなどの要因で内耳の中にあるリンパ液が増加することで異常が生じる。耳鳴りや難聴、めまいや頭痛がみられる。 |
良性発作性頭位めまい症 | 内耳の中にある耳石が耳石器から剥がれて三半規管の中に入り込むことで異常が生じ、発症する。回転性のめまいを感じ、嘔吐や吐き気を伴うことがあるものの、難聴や耳鳴りなどの症状はない。 |
突発性難聴 | 血流障害やウイルス感染などが原因と考えられているが、はっきりとわかっていない。 |
脳卒中 | 脳の血管が詰まって起こる脳梗塞・脳の血管が破れて起こる脳出血、くも膜下出血を指す。めまいの他に、しびれや脱力感、頭痛や麻痺などの症状がみられる。 |
前庭神経炎 | 内耳からの情報を脳に伝えるための前庭神経に炎症が起き、めまいが起こる。めまいの他に嘔吐や吐き気が続くことがある。 |
起立性低血圧 | 急に立ち上がることで血圧が急激に下がり、脳に送られる血液が減少し、立ちくらみや気が遠くなるようなめまいが起こる。 |
めまいを防ぐためにできること・治療法について
日常生活の中でできる、めまいの予防方法をご紹介します。
- 規則正しい生活を送る
栄養バランスの良い食事と十分な睡眠をとり、自律神経を整えましょう。 - 寝返り運動を取り入れる
いつも同じ姿勢で寝ていると、耳石が三半規管に溜まりやすくなります。意識的に寝返りを打ったり、枕を少し高くして寝る工夫も効果的です。 - 禁煙を心がける
喫煙は血流を悪化させ、心疾患や脳卒中のリスクを高める原因になります。健康のためにも禁煙を検討しましょう。
万が一、めまいが起こったときはすぐに座るか横になって安静にすることが大切です。
症状が治まっても、急に立ち上がらず、ゆっくりと体を動かしましょう。
ほかにも異常を感じる症状がある場合は、自己判断せず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。